NYを、好きになれるかー5

今日は一日中雨のNY。
息子のお迎えをして、アパートの表玄関をくぐるとちょうど老婦人が出てくるところでした。
「ドアを手伝ってくれる?」と老婦人。
「もちろんです」と私。
焦っている様子の老婦人、エレベーターの昇降も手伝おうとしていると、
「どうしましょう、今病院から電話があって、主人が危ないっていうの。どうしましょう、どうしましょう」と堰を切ったように。

ど、ど、どうしよう、私。
とりあえず、
「じゃあ、タクシーを見つけるお手伝いします」というのが精一杯。
なんて言っていいのか、英語が見つからない。
でもその前に、そんなときなんて言っていいのか、日本語でもわからない。

その間にも、動揺している老婦人は
「もう息子も亡くなってしまっていて、私たちだけなの。お墓は買ってあるけど、どうしたらいいの。彼がいなくなったら、どうしたらいいの。私、どうしたらいいのかー」

そんなこんなを聞いているうちに表通りに。
雨の日のお昼のNY。タクシーはなかなかつかまりません。

「タクシーじゃなくても、その辺の車も呼んで止めてもらって!」
そうは言っても、ヒッチハイクなんてできません。
通りかかった若い男の人にも手伝ってもらって、1台の車が停まりましたが、
「ごめんなさい、急いでるの」とそのまま発進。

10分経った頃、パトカーが。
ダメもとで男の人が事情を説明すると、おまわりさんはもう一度車の中へ。
あ〜駄目かな〜と思ってみていたら、おまわりさんは道の真ん中で車を停め、そこら辺にいた
勤務時間外の(ランプの消えた)タクシーを見つけては呼び止めて、2台目にしてタクシーゲット!

そこからは、タクシーの運転手が老婦人の手押しカートをさっとトランクにつめ、すぐ発車。
おまわりさんも何事もなかったようにすぐどこかへ。
手伝ってくれた若い男の人も、傘もささずにずぶぬれになってたけど、私がお礼を言うと
「No Problem」とだけ残して、どこかへ。

一見、あまりにも気ぜわしそうに、皆がそれぞれ一生懸命で冷たい感じもするNYですが、
こういう事は、ささっと、善意のリレーも何でもないようにできちゃうのがNY。

私はほとんどお役にたてませんでしたが、若い男の人もおまわりさんも非番のタクシーも皆いい仕事を何て事ないようにしてくれました。

おばあさんは、ご主人に会える時間があったのか、わかりませんが、この街に来て1年、割と

知らない人たちによくしてもらった

こともあったし

知らない人たちによくしてあげる

こともできたかな。
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by nievestokyo | 2013-06-11 12:45
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