カテゴリ:NYこどもの教育( 3 )

ELL Parent Conference @ NY

そろそろ、こちらでは学年末のシーズンで、音楽の発表会、ダンスの発表会、社会の発表会などなど、イベントづくしになってきました。

そんな中、英語を母国語としてない保護者のための大きなセミナー、

ELL Parent Conference に行ってきました。

マンハッタン34stにある大きなカンファレンスセンター、Jacob K. Javits Centerがその会場。
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全面ガラス張りの、まだ工事中?です。

朝食サービスにマフィン、コーヒーからはじまって、中学生や高校生のパフォーマンスが披露されます。

そして、今回の目玉は、
この、SPに囲まれている、
エンジのスーツを召したこの女性、
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この方、実は、

ヒスパニック系初の
女性として3人目の、

最高裁判事、Sonia Sotomayor ソニア・ソトマイヨール。
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彼女の演説がメインイベント。
というのも、
ソニアは、ブロンクス生まれの移民2世。
プエルトリカン系の両親は、英語が話せず、父親はアル中の上彼女が9歳の頃亡くなり、彼女自身アメリカ生まれではあっても、その頃まで「学校の英語があまりよくわからなかった」という境遇の持ち主。

彼女の生い立ちから演説ははじまります。
ヒスパニック系にありがちですが、縁戚を頼ってアメリカに、少しでも良い暮らしを求めてたどりつき、大家族単位、コミニュティ単位で暮らしているので、ほとんど英語を話さずに育ってきた事。

彼女自身、ちょっと自虐的ジョークで、その頃は「弁護士なんて仕事があることさえ知らなかった。だってブロンクスにそんなもの、関係なかったし」と話し、

「今でも母の作ってくれたガルバンソの味が忘れられない」
このあたりのくだりで、もうヒスパニックの心をわしづかみにします。

でも父親の死を境に家族は変わります。
母は、英語を学ぼうと家庭内でもがんばって英語にするようにし、
ソニアは猛勉強の末、名門プリンストン大学を優秀な成績で卒業し、さらにイェール大学で学びます。この頃でも、まだ、英文法に苦手意識が残り、中学高校用の文法のテキストをおさらいしたとか。
今は50代のソニアですが、
「私は常にいつも何かを学んでいます。何かを学ぶのに、遅いということはありません。『知らない』ことを恥じてはいけません。知らない事があったら聞けばいいのです。」と語りかけます。

「だれが想像できますか?ブロンクスの、英語もままならなかった9歳の少女が、最高裁判事になったことを。私にできたことは、あなたにも、もちろんできるはずです」

会場にいるのは、ヒスパニック&中国系で7割、その他3割といったところでしょうか。
ソニアの講演でも、他の人たちのスピーチでも、この場で何度も繰り返されたのは、

*Common Core(新しい教育のスタンダード)が始まる今、子供が大学まで行けるよう努力して、この国での成功につなげていってあげましょう。

*子供が英語を学んでいるのなら、親もこの国の言葉を理解し、もし自国で十分な教育を受けて来れなかったのなら、高卒資格をとって、親も学ぶ事により、さらに成功に近づきましょう。

といったようなメッセージ。
私たち日本人は、比較的均一な教育を受け、高等教育まで受ける事も当たり前なので、ぴんときませんが、やはり国によっては、初等教育さえ満足に受ける事ができなかった人たちも多いのです。

このあとワークショップにも参加したのですが、「親向けの教育サービスの紹介」というワークショップ。
NY市では、こうした外国人の親向けに、職業訓練とか、英語クラス、とかにまじって、「スペイン語のつづり」というクラスもあります。

これは、まず英語をおぼえる前段階で、そもそも自国語でアルファベットさえ書けない、というレベルのヒスパニックが多いので、まずはここからはじめないと英語でも職業訓練でも学習のしようがない。まずはそこからはじめよう、というクラスも存在します。

こうした人々にとって、ソニア・ソトマイヨールは

ブロンクスの誇り
ヒスパニックの希望n>

なのです。
質疑応答の時間、質問どころではなくって、感動のあまりむせび泣きしてしまう人が続出。
「ありがとう、ありがとう」とスペイン語で訴える男性に、ソニアも優しくスペイン語でこたえてあげます。自分たちの言葉を、境遇を理解してくれるひとが最高裁判事だなんて、これは移民にとって大きな心の支えに違いありません。
私自身は、移民でもないし、ブロンクスに住んでもないし、ヒスパニックでもないけれど、彼女の「学ぶ大切さ」にはとても教えられました。
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by nievestokyo | 2013-05-18 02:43 | NYこどもの教育

4年生の算数 日本とNY

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手元に日本の教科書とアメリカの学校で使っている教科書があります。
どちらも、4年生の算数。
去年の9月からアメリカの4年生として編入した息子は、日本では3年生でした。
4月、日本の年度で4年生になるのにあわせて領事館経由でいただいた日本の教科書。
もうアメリカでは4年生でいるのもあと2ヶ月、ほとんどまとめの時期に入っていますが、同じ学年の教科書を比べてみる事にしました。

日本の教科書の目次をみると

大きい数のしくみ
角の大きさ
わり算の筆算(割る数がひとけた)
垂直/平行と四角形
折れ線グラフ
そろばん
少数のしくみ
わり算の筆算(割る数がふたけた)
ーーーーーーーーーーーーーーーー
整理のしかた
計算のきまり
面積の計り方と表し方
分数
変わり方調べ
がい数
少数のかけ算とわり算
直方体と立方体

日本は、たとえばわりざんひとつでも、ちょっとずつのセクションに分けて、1年の間に何回か学びます。アメリカはわりざん、という単元を決めたら、それをずっとやります。

下はアメリカの目次です。

Numbers and Operations in Base Ten *4962×6 2603÷9
Operations and Algebraic Thinking *倍数、がい数、四捨五入、公約数
Fractions *分数のかけ算、大きさ、約分
Measurement and Data *単位の換算、64㎡の正方形の一辺は?
Geometry *対角線、垂直、平行、角度

まず言えるのは、
アメリカの教科書の方が3倍以上分厚いです。
書き込み式の教科書なので、そのぶんスペースをとる&日本の教科書は上下巻に分かれている、という違いがありますが、このほか分厚い州統一テスト用問題集もあるので、勉強量としてはかなりボリュームを感じます。

これはよく言われる事ですが、文章問題がアメリカの方が多いです。
問題はすごく現実的で、
たとえば
 「リリーさんはヨガのワークアウトを毎週30分することにしました。これを1ヶ月続けたら、、」
「キャンディちゃんはセールを利用して自転車を買ったので、すでに32ドル得しましたが、さらに〜〜〜」
なんだか毎日の生活にすぐ役立ちそうな感じがしますよね。

問題集の方はNY州の問題集で、こちらの方は、教科書より難度がぐっと高くなります。
実際のクラスでは、こちらの方にレベルを合わせ、教科書は確認程度に使っているようです。

X=を使った方程式が登場! 小4ですよ!?
ひとつひとつの単元の問題も計算だけでなく単位をそろえなくちゃいけなかったり、プロセスをたくさん踏まないとできない仕組みになっていたりします。

よく、「アメリカの方が算数が簡単だから、英語ははじめ大変でも日本からなら余裕〜〜」みたいな事を聞きますが、州によって違うとは思いますが、どうもそれは

昔の考え

のようですよ。NYに来る方は要注意です。

Common Core Standardsという基準を取り入れる事により、全体的にレベルの底上げを図ろうとしているんだと思いますが、日本がゆとり教育をしていた間にアメリカの方がレベルを上げてきたのか、とにかく、そんなに甘くはないようです。

そして、私の気になった点は、
教科書の登場人物。

日本では

ゆみ
みほ
しんじ
かおり
ひろき
たくみ
ひかり

が登場します。たろう君、花子さんの時代は終わったんですね。

そして、アメリカでは

Frankie
David
Hiro
Juanita
Omar
Alexandra
Saul
Nadine
Cruz
Kim
Shawna
Kenika........

アングロサクソン系から、アジア系、アフリカ系、インド系まで各種そろってます。
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by nievestokyo | 2013-04-22 07:36 | NYこどもの教育

試験中の宿題は?

ただいま2週間の試験期間中の子供達。
この試験に向けて、ずーっと宿題も予想問題集を解くのが多めに出ていたのですが、
いざ試験がはじまると、問題を解く宿題の代わりに、こんなおふれが出ました。

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試験期間中の9項目におよぶ宿題とは、

毎晩読書するように。頭の中を整理するのにも役立つし、テストの準備にもつながるよ。
リラックス第一。休息はたっぷりとってね。
朝ごはんはしっかり食べてこようね。
暑さ寒さが調節できるような服を着てこい。
試験中のどがカラカラになっちゃうかもしれないから水筒持っておいで。

などなど、割と、日本でも、遠足や運動会の前なんかこういう注意があったかなと思うのですが、
やはりアメリカらしいのは最後のふたつ。

自信をもって臨もう。ポジティブに取り組むんだよ。
試験を楽しんで!これは今までのお勉強の成果を示す、いい機会だよ。


ねえ、こういう時、日本でだったらなんて声かけますか?
やっぱり、

がんばって

になりますよね。

がんばってもいい言葉ではあるけれど、

楽しんで

こういう言葉もいいですね。

さあ、来週は算数/数学。

がんばれ、うちの子達。And have fun!


追記;うちのスペイン人も小さいとき、「幸運を!」(Que tengas suerte)とは言われたそうだけど、楽しんでとは言われなかったそう。ヨーロッパから見ても、これはアメリカ的な発想みたい。
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by nievestokyo | 2013-04-20 07:43 | NYこどもの教育
recipes, Spanish, Manhattan Life....